鳥居正宏のときどきLOGOS

EU宗教政策諮問委員会(Y.S.E.E.)メンバー、アムネスティ・インターナショナル会員、社会民主党党員の鳥居が、政治・社会・文化・国際問題などについて、時々に感じることを個人的に書き綴ります。 (C)無断転用・無断転載不可。全ての記事の著作権は鳥居正宏にあります。

生活保護費支給額の引き下げが検討されているようです。
しかし、これは、はたして国益にかなうものなのでしょうか?


そもそも、民主主義国家における「国益」とは「国民の利益」であって、政府や官庁の利益ではありません。この最も重要なところを、政府与党の議員や閣僚は、おおきな勘違いをしていると思えてなりません。


民主主義国家においての「国益」は「国民の利益」であって「政府や官庁や閣僚や官僚の利益ではない」ということが、いまの政府与党は、全く理解できていないように思います。


そもそも民主主義国家とは、イコール市民社会国家。それは、けっして一部の権力者が、一部の権力者や官庁・財界・企業経営者などの利益のために運営するような政体の国家ではありません。民主主義国家においては、市井の民の利益を再優先に考える事こそが「国益」のはずです。


生活保護受給者の身になってみれば、支給額を引き下げられることは、死活問題。それは国民の利益を大きく損なっています。


生活保護制度というのは、


======================== ◇ ========================


『日本国憲法』


第二十五条


1.すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。


2.国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


======================== ◇ ========================


によって保障されている「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を実現させるための制度です。


そして「現状」の支給額が「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」によって保障されている支給額であるのですから、原油価格高騰で、あらゆるモノの価格が上昇しているなかで、生活保護支給額の減額という措置は、この『日本国憲法』 第二十五条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を侵害・破壊している、まさに「憲法違反」そのものではありませんか!


さらに、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」という憲法に定められた国家の義務を完全に放棄しているということではありませんか!


生活保護支給額を減額するよりも、社民党が主張しているように、労働者の賃金上昇のための政治的な措置を講ずることこそが、最優先事項ではないですか?


労働者たちの収入が、生活保護受給者よりも低いから、生活保護支給額を下げるというのは、本末転倒も甚だしい。論理が完全に破綻・逆転しています。まさしく愚の骨頂!


これでは、政府が、己の政策の大失敗で、国民のなかに弱者(とさせられた人たち。誰も好き好んで弱者になりたかったわけではない!)を生み出し、そして今度は、その失敗を認めたくないがために、弱者には、「死んでいただきたい」と言っているのと同じではないですか!


政府には、憲法に定められている如く、国民の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する「義務」がある。


これは政府の国民に対する、社会契約上での「義務」なのです。


この義務を護ることのできないような、国民に対しての義務を果たせないような政府は、政府として存在している資格はありません。国民生活を護れないような政府は、さっさと消えてもらいたい!


繰り返します。


そもそも、民主主義国家における「国益」とは「国民の利益」であって、政府や官庁の利益ではありません。


民主主義国家とは、イコール市民社会国家。それは、けっして一部の権力者が、一部の権力者や官庁・財界・企業経営者などの利益のために運営するような政体の国家ではありません。民主主義国家においては、市井の民の利益を再優先に考える事こそが「国益」のはずです。


長期独裁政権になってくると、この「民主主義とは何たるか」という基本中の基本すら、理解する能力が失せてしまっているのか?(了)


(C)無断引用・無断転載不可。全ての記事の著作権は鳥居正宏にあり、日本国の著作権法及び国際条約によって保護されています。



テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

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