「道は車のものではなく、歩行者や居住者のもの」という施策を「ボンエルフ」というそうですが、これがヨーロッパでかなり普及実現しているそうです。「ボンエルフ内では歩行者の後ろからクルマが来ても、「どけどけ」といわんばかりにクラクションを鳴らすことは許されません。道をあけてほしければ、ドライパーは窓を開けて「すみません」と声をかけるのです。もちろん、子どもは道で遊んでよいことになっています。子どもは三輪車に乗ったり、道に座り込んで遊ぶでしょう。お年寄りは道の真ん中を散歩するでしょうし、大人たちは道でのんびりと立ち話をするでしょう。クルマはこれらを慎重によけながら走らなければなりません」(杉田聡「クルマを捨てて歩く!」から引用)。こうした風景はもともと日本にもあったものです。江戸時代には、クルマ(当時の牛車や大八車のこと)を動かすときは先導役をつけないといけないという法令まであったということです。
僕が幼少のころもまさにそうでした。実家周辺の道は舗装されておらず、僕はその道で、友達と暗くなるまで鬼ごっこやかくれんぼ、駒回しをやったものです。近所では道端で将棋を指す光景も見られたし、近所の者同士で夕涼みすることも日常的な風景の一こまでした。そのような風景が見られなくなった原因はいくつかあるでしょうが、そのもっとも大きな原因のひとつは、車がこうした生活路に我が物顔でドカドカと進入してきたためです。生活路のいたるところが舗装され、虫や蛇もいなくなった。虫や蛇の代わりに僕の前に現れたのがこの車です。現在、僕には三歳の娘がいますが、自宅前の道路はときどき猛スピードで飛ばす車が現れて、ゆっくり遊ばすこともできません。
車というのは、日本の高度経済成長の牽引車の象徴でしょう。その中でもトヨタ車は、看板方式とかジャストインタイム方式というような、無駄を極限にまで排除した方式を考案し、その思想のもとに製造されたものです。ひところは、この看板方式やジャストインタイム方式が世界を席巻したし、現在でも、多くの会社がそれを真似ています。これは部品とか商品に限りません。労働力たる人そのものが、必要な時だけ必要な量のみ供給できるシステムとして集大成されたわけです。
- 2008/06/10(火) 22:01:45 |
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- リュウタ #-
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リュウタ さま
こんばんは。
鳥居でございます。
コメントをありがとうございます。
お返事が遅くなってしまい、申し訳けございませんでした。
「ボンエルフ」という施策は知りませんでした。
すばらしい施策ですね!
教えていただき、ありがとうございます。
ヨーロッパでは、古代ギリシアの時代からアゴラ(公共広場)があり、いまでもヨーロッパの街は、いくつかの広場を中核にした地区が広がって、街を形成していますね。
ヨーロッパにおける広場は、単なる広場ではなくて、庶民の社交場。地域の人たちが、仕事や家事が一段落したら、散歩や買い物がてらに広場へ出向いて、様々な情報交換をする。政治・経済から芸能ネタまでなんでもあり。
ヨーロッパの広場は、古代ギリシアの時代から現在に至るまで、庶民の情報流通の拠点であり中継点であり、また子どもたちにとっては、自由で安全な遊び場なわけですよね。
日本には、都市形成の過程でこの「アゴラ(広場)」の発想がなかったわけで、その広場の代わりを担っていたのが、街道(往来)だったわけですよね。
日本でも、中世以来ごく最近(高度成長期以前)までは、道路は庶民の情報交換の場であり、子どもたちにとっては、自由で安全な遊び場だったと思います。
僕は、高度成長期後期の1967年生まれですが、僕が子どもの頃の1970年代前半でも、まだまだ未舗装の道路が残っていて、道路に小さな穴を掘って「ビーダマ」遊びや「坊さんが屁をこいた」をしたり、メンコをしたり、走り回って遊んでいました。雨の日や、雨上がりの日には、長靴をはいて、わざと道路の水溜まりに入って、アメンボウをつついたりして遊んだものです。
母などは、ご近所さんと道端で、何時間もお喋りに夢中でした。
そこに、自動車が入ってくる余地はありませんでした。あの頃は、自動車は舗装された幹線道路しか走っていなかったように思います。
それが、みるみるうちに、道路という道路はみなアスファルトに覆われ、どんな所にも車が進入してくる。
いまや、道端で遊びほうけている子どもたちの姿は目にしませんね。
人間中心の社会から、機械中心の社会へと変貌してしまった。
それは、人間の動きの時間軸から、機械が動くスピードの時間軸に、社会の時間軸が変化してきたといえるでしょう。
このようななかで、リュウタさんが「ボンエルフ」の施策を教えてくださったことで、ちょっと、ホッとしたというか、心があたたかくなりました。
やっぱり、人間社会は、人間の動き(動作)を時間軸として形成されなければいけないなと思いました。
社会の時間軸を機械のスピードに設定してしまうと、やがて人間は、そして社会全体は、機械のスピードに追いまくられ、そして破綻してしまうと思います。
人間の動作を中心とした人間社会を構築しなおす時期がきているのかもしれませんね。
貴重なコメントをありがとうございました!
- 2008/06/11(水) 17:19:17 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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北九州で育ち、子供の頃から西鉄電車で育ちました。路面電車の良さは、現代では確かに環境面です。
しかし利用する場合は、方向さえ間違えなければとりあえず乗れる気軽さだと思います。
それと町や商店街が育つ所だと思います。
北九州では電車廃止で電停毎にあった町が消えてしまいました。
今こそ第三セクターで路面電車を復活させてほしいです。もともと公共事業はもうかる必要がないと思うので!
あまりにも、自動車優先すぎます。
私は、ほとんど車に乗らず自転車なので特に思います。車道を走っていますが、歩道など自動車が横切る為に歩道側を段差だらけにするなどおかしいです。
もっと車が不便な道にすれば、公共交通機関を利用するようになるのに!
autodoa さま
はじめまして!
鳥居正宏でございます。
コメントをありがとうございます。
お返事が遅くなってしまい、申し訳けございませんでした。
autodoaさんは、北九州で育たれたのですね。西鉄の路面電車は有名でしたね。
僕は、京都市内の学校を出たので、ときどき京福電鉄嵐山線=通称「嵐電(らんでん)」に乗りました。いまは、ときどき、記事中の阪堺電車を利用します。
おっしゃる通り、路面電車は、バスと同じ感覚で、ほんとうに気軽に乗れますよね。地下鉄のように、階段をいくつも通って駅にたどり着く必要もないし、大掛かりな駅へ行って切符を買って改札を通ってプラットホーム立つ必要もない。ヒョイと電停に立てば、電車が迎えに来てくれる・・・といった感じですよね。
それと、これまた仰せの通り、路面電車の沿線には、多くの商店街がありましたね。これもまた、電車を降りるときに、チャリンと運賃を払い、ヒョイと電車を降りれば、目の前が商店街。すぐに買い物・・・という感覚で、路面電車はほんとうに気軽に利用できる公共交通機関だと思います。
それに、環境面でいえば、排気ガスを出さない。
経済面で言えば、地下鉄のような大規模な建設費や維持管理費は必要ない。だから運賃も地下鉄より低価格に設定できる。
そして通常の電車(専用軌道を走る電車)や地下鉄と比較して、路面電車は街と一帯となって、発展することができますよね。
我が国では、まだLRTは試行の段階だと思いますが、路面電車が見直され、人に優しく環境に優しく財布にも優しい路面電車やLRTが、ヨーロッパのように各地で本格的に導入される日が待ち遠しいですね。
コメントをありがとうございました。
また、気軽に書き込んでください。
- 2008/06/12(木) 20:24:24 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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無理かと私の住む小樽のお隣り札幌市にゆいつ路電あり、俺わ馬鹿で今更免許とれんし‥ワキンプ―だし運動おんち、電車バス好き 特に車掌さん付き?市バスが子供の頃好きでした さて鳥居様の考え=賛同しましが、今更車捨てないかな、もう♪走りだしたら〜止まらないぜ〜て資源無くなるまで汚染ひどくなっても一度楽したらやめないさ高いガソリンでもヤンキー相変わらずバリバリやってるし正社員の若者人社して暫くすると車買うしお金よくあるな〜
- 2008/06/21(土) 17:51:07 |
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- 考えるデブ #-
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考えるデブ さま
はじめまして。
鳥居正宏と申します。
コメントをありがとうございます。
おっしゃるとおり、一度便利なものに慣れてしまうと、再び不便な生活スタイルには、なかなか戻りにくいですよね。
僕は、そんな時にこそ、行政の出番だと思っているのです。
たとえば、自家用車を手放したかたには、大幅な減税をするとか、逆に公共交通機関の発達した大都市(政令指定都市)では、自家用車に条例で税金(炭素税)をかけるとか。
もちろん、自家用車なしでは生活できないような地方にお住まいのかたは例外として。
いますぐには無理かもしれませんが、徐々に、10年か20年ぐらいかけて、大都市に住んでいる人たちの生活を、環境の改善に役立てるようにサポートをするしくみを行政が作ったらどうでしょう。
僕は、以前に仕事の関係で4年間和歌山市に住んでいました。和歌山では、自家用車がなくては生活が成り立たないような都市の状況でしたので、四輪駆動車に乗っていました(四駆が好きなんです)。
でも、その後、大阪の日本橋で暮らすようになって、自家用車の必要性を感じなくなり(それどころか、自家用車の維持費が負担になり)、すぐに手放しました。
いまは、地下鉄、バス、路面電車、そして自転車で生活をしていますが、不便は感じていません。
みんなが、ちょっとした意識の変化をしてくれれば、そしてみんなで、少しずつできる範囲で環境のことを考えてくれれば、社会も少しずつ変わってゆくのではないかなと思っています。そのときに、タイミングよく行政のサポートがあればいいですよね。
貴重なコメントをありがとうございました。
また気軽に書き込んでください。
- 2008/06/21(土) 23:18:09 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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の昔〜昔の?コラムに松田道雄先生( 故小児科医)が 車社会に、警告なされた事を思い出しました、
- 2008/06/22(日) 10:05:49 |
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- 考えるデブ #-
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考える さま
こんばんは。
鳥居でございます。
コメントをありがとうございます。
小児科の医師が、車社会に警告をされたのですね。知りませんでした。子どもを見守る小児科の先生が、どんな視点で車社会をみつめられていたのか、興味があります。
もし、断片的にでも覚えていらっしゃるのなら、教えていただきたく、お願い申し上げます。
- 2008/06/22(日) 22:51:21 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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落とせ と題して故松田道雄先生が 暮らしの手帳 1975年39号に掲載‥
携帯でチマチマ打つてると親指が痛いので、管理人さんがバックナンバーを閲覧できれば‥
- 2008/06/25(水) 00:55:42 |
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- 考える #-
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考える さま
こんばんは。
鳥居でございます。
携帯で閲覧してくださっていたのですね。
それは失礼いたしました。
そして、ありがとうございます。
子どもを守る医師の視点で、車に「スピードを落とせ」と主張されていたのですね。
松田道雄氏 『暮らしの手帳 』 1975年 第39号ですね。僕が調べます。
すみませんでした。
ありがとうございます。
- 2008/06/25(水) 19:43:07 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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事の発端は、当時の編集長花森氏が 国鉄が台風の時新幹線 が止またか走ったかでそこから、当時の国鉄副総裁が反論?し、松田先生が、花森氏支持‥
早い話しが現代に警告を発信している‥まさに鋭い‥小児科医の立場と言うより‥とにかく松田先生のコラムエッセィわ現代に、生きています
- 2008/06/25(水) 23:06:04 |
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- 考える #-
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考える さま
こんばんは。
鳥居でございます。
お返事が遅くなってしまい、申しわけございません。
なるほど。
松田医師は、医者としてではなく、市民として、当時の社会状況から、我が国の将来(つまり現代社会)に対して、警告を発しておられたのですね。
バックナンバーをぜひとも入手したいものです。こんど、古本屋を何軒かまわってみますね。
それにしても、いまの多くの政治家は、松田医師を見習って欲しいですね。
利権団体、地元への利益誘導と目先の選挙の勝ち負けしか頭にないような政治家がいかに多いことか。
政治家は、この国の50年、100年先を見据えた政策を明確にし、それを着実に実現してゆく人たちであってもらいたいものですよね。
- 2008/06/26(木) 22:05:37 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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編集長だった、花森安治師(故人)の記事や本もあります、読売文学嘗作品‥ 花森氏のエッセィなど好まれるかと‥とにかくバックナンバー紐解いてバラバラにして‥読破してみてね‥バックナンバー37 38 号も必要になります、わが家に在るだけど‥北海道だしな‥
- 2008/06/26(木) 22:56:43 |
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- 介護員 #-
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介護員 さま
こんばんは。
鳥居でございます。
コメントをありがとうございます。
いま思いついたのですが、『暮らしの手帖』のバックナンバーの件。古本屋よりも、図書館のほうが、確実かもしれませんね。
近日中に、大阪市内各地の図書館に電話をして在庫を確かめ、在庫があれば、出向いて借りるか、コピーをとらせてもらうことにします。
色々と教えていただき、ありがとうございます。
- 2008/06/27(金) 00:19:43 |
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- 鳥居正宏 #h0j/NQls
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- 2008/06/20(金) 16:04:44 |
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08年6月10日 火曜日 憂楽嘲(ごまめの翁)ブログの目次
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- 2008/06/10(火) 20:23:58 |
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